労働保険ってご存じですか? 雇用保険と労災保険 Part2

雇用保険ってなんですか?

 

労働者が失業したりした場合、再雇用のための支援や生活の支援を行うために給付をしてくれるものです。
ちなみに介護休業給付や育児休業給付、高齢者雇用継続給付なども雇用保険から給付されるものです。
仕事をしていない時に生活の支えになってくれるものなので、内容等はしっかり理解しておき、いざというときに困らないようにしたいものです。

 

雇用保険入ってますか?

 

1週間に20時間以上働いている方で、31日以上雇用の見込みのある方は雇用主が加入手続きをしなければなりません。
ただ、学生さんとかは本業が学業なのでこの限りではありません。

まともなところなら、就職してすぐに手続きを行い(採用日から10日以内に手続きをしなければならないと決まっている)、「雇保険被保険者資格取得等通知書」という細長い紙をくれるはずです。
これは離職した時、再就職したとき、などなど必要になりますからきちんとファイリングしてとっておきましょう!

再就職先でかならず以前の「被保険者番号」を聞かれます。
私も新人さんには必ず確認します。
なぜなら、万が一離職して給付金をもらうときにきちんと番号が以前のものと一致していないと給付金の額に影響が出るからです。
つまり、損しちゃいます!ってことですね。
まあ、ハローワークでも名前と住所や以前の職などで検索できるようですが、なるべくそういう手間は省きたいと思うので本人にしっかり確認しています。

610号線奥

 

退職、失業で給付金をもらうためには・・・

 

必ず「雇用保険被保険者離職証明書」というものを会社からもらいましょう!
これは実は書くのが結構大変なので、早めに事務の人とかに「ください!」って言っておいた方がいいです。
もらうのが遅れると、その分給付金の申請も遅れ、生活が苦しくなるなんてことになりますから。

そして、この「離職証明書」の離職理由が正しく書かれているか確認をしてから印鑑を押しましょう
よく確認せずに、会社都合なのに自己都合退職にされたなんて話も聞かなくないので...
必ず本人に確認して、サインと印鑑をもらわなくてはいけない書類なので言われるままに印鑑を押してしまうことは避けましょう。

離職証明書をもってハローワークへ行くと色々教えてくれると思います。

 

育児休業給付

 

昨今の少子化対策で、給付金の率が上がっています!!
育児休業というのは産後休業の8週間をすぎてから、子が1歳になるまで取ることができます。
一定の条件下では子が1歳2か月、1歳6か月まで取ることが可能です。
この間会社から給与が全くでないのであれば休業開始賃金日額 × 50%(以前40%は)は出ます。
会社から支給がある場合、その額によって減額されたりします。
80%以上の給付が会社からある場合は支払われません。
そんな会社ってあるのでしょうか?
うらやましいです...

ただし給付を受けるためには「休業開始日より2年間に賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あること」と定められています。
わかりにくい書き方ですよね(笑)
さまざまな理由で2年間のうち1年は休職しててもOK。
逆に言えば12か月働いたならOKということになります。
この12か月の給与が高ければ高いほど給付額が増えるのです。

妊娠中は減額されたとしたとしてもカウントしないとかの特例が欲しい!ところですよね。
いまいちかゆいところに手が届かない国の支援ですが(笑)、まあ良しとしましょう。

 

介護休業給付と高齢者雇用継続給付

 

介護休業給付は「対象家族の介護をするために休業を取得した被保険者について、休業中の賃金が休業開始前と比べ80%を下回った場合に支給」とあります。
対象家族とか、要介護がどの程度かとか、日数の限度など様々な制限があるので、取得する方はハローワークで確認しましょう♪
もちろん厚労省のホームページなどでも確認できます。

高齢者雇用継続給付金というのは、60歳に到達後60歳以前の賃金の75%以下で働き続ける方に支給される給付金です。
こちらは65歳までもらうことができます。
細かい要件もありますので、継続勤務を希望する方は会社と相談して、会社から支払われる給与と給付金と合わせて検討するのがいいかと思います。
スキルの高い方に残ってもらうためにも、会社としてもしっかりと利用したい制度かと思います。

 

ウナリ崎

 

雇用保険は雇用主にも優しい

 

上記のことを踏まえると、雇用保険は雇用主にも十分メリットがありますよね。
産休育休取られちゃ困るよ!っていうところあるみたいですけど、仕事のできる方を最悪0円で待機してもらえるってことですよ。
何も知らない人を教えるより、会社にとって有益だし、最近は社会保険料も育休中は免除されるし言うことないって思いますけどね。
どうなんでしょう?
よく制度を理解していない事業主が言うのかな?

仕事なんて増やそうと思えばいくらでも増やせるし、タイトにしようと思えばタイトにもできるものだと私は思っています。
手が回らないってところは、純粋な人手不足なのか、そもそもシステムに問題があるのかよく考えた方がいいですね。
システムの大幅な変更で劇的に業務改善なんてこともままありますから。

 

よく勉強することが大事!

 

雇用主も労働者も、きちんと勉強することが何より大事かと思います。
労働保険に対しよく知らないで悪い印象ばっかり持ってる雇用主の方、結構多いのではないでしょうか?

かたや労働者は自分がもらえるものに無頓着だったり...

「大人なんだからしっかり~!」と事務手続きの説明をしたりしていると良く思います。
まあ、のどかでいいですけどね。

なんだか美術を勉強してきたのに、すっかり労務関連や会計に詳しくなってしまいました(^_^;)
まあ、自分のためになってるのでいいんですけどね♪
独り立ちするための勉強!って思ってお仕事しています。

 

 

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