手前味噌作り その2 味噌作り!

無農薬大豆5kg

いざ味噌作り

前回(手前味噌作り その1道具と材料の準備)で必要なものは紹介しました。
材料がそろったところで、いざ味噌作りです!
と言ってもまだ準備は続きます。

塩の計量と塩きり麹を作ります

すべての材料が手元に揃ったら、まずはお塩を計量します。
ここは間違えてはいけません。
と言ってもお味噌の塩分は地域ごとに割合があるくらいなので、少なすぎるのはまずいですが多少多くても大丈夫です。
今回、我が家で仕込むお味噌は以下のレシピです。

大豆・・・2kg
生麹・・・2kg
お塩・・・780g

 

以上で仕上がりが約8kgになります。
玄米麹の方も同じ配合にします。

まず、生麹を購入したらなるべく早く使うのがよいです。
でもね仕事してたら平日に味噌仕込むなんて無理無理。
誠実な麹屋さんだと仕込み日が決まっていたりして土日にベストな状態が持ってこれるとは限りません。
なので平日に届いた我が家の麹さん達も早く使って~と言わんばかりでした。
なので彼らを塩きり麹にしておきます。
そのままおいてもいいのですが、あらかじめ塩きり麹にしておくとお塩と麹が良く馴染み安定するそうです。
そしてさらに良いことは塩きり麹にしておけば1週間から10日はポリ袋などで保存可能だそうです。
量ったお塩から仕上がり時に表面に振り掛けるお塩(大匙1~1と1/2くらい)を取り分けておき、残りを麹とまんべんなく優しく混ぜ合わせておきます。
我家はポリ袋に入れて野菜室で保管しました。

塩きりこうじ
塩となじんだ麹はなんだかとっても美しいです♪
思わず食べたくなって味見。
しょっぱいけれど麹の甘みがいいです。
こうして味噌作りへのテンションをじわじわあげていきます。

ただですね・・・冷蔵庫がものすごーく麹臭になりますのでお覚悟を。
袋を2重にしても4kgの麹さんは元気いっぱいに匂いを振りまいていました。
冷蔵庫を開けるたびに「お味噌にしてちょーだい!」と言われているようで、気持ちが焦りました(笑)

大豆は前日からお水につけておきます

大豆を水につける

大豆は茹でる前にたっぷりのお水につけておく必要があります。
良く「1晩水につける」と言いますが、1晩って?って思ったことはないですか?
たとえば早寝な方は9時ごろ寝ますよね。
9時につけて朝5時に起きるとしたら8時間です。
遅寝で遅起きの方は12時に寝て10時に起きるとすると10時間。
厳密にはお豆の状態と相談するしかないのですが、様々なお味噌屋さんや麹屋さんが書かれた記事を読むとある程度長くつけることは必須のようです。
15~18時間ぐらいがやはりいいようなのです。
なので今回我が家も夕方大豆を良く洗い、たっぷりの水につけて翌日午後味噌を作ることにしました。
お味噌は実際の作業までに待つことも多いので、時間のプランが欠かせないですね。
忙しい現代人には中々のプレッシャーです(笑)

いざ味噌作り 大豆をゆでます!この間道具の煮沸をします

圧力鍋で大豆をゆでる

さて、たっぷりの水につけた大豆をざるにあげ、ゆでる作業に入ります。
普通のお鍋で茹でると3~5時間もかかるのですが、圧力鍋で調理すれば早いです。
加圧時間は10~15分で自然冷却すれば完了。
ただ1度に茹でられる量が多くないのが難点。
我家の圧力鍋はWMFの圧力鍋(時短調理の強~い味方!WMFの圧力鍋)ですが、2kgの大豆をゆでるにはぎりぎりに入れても4回はかかります。
なので1度目は茹でてつぶして、茹でてつぶして、を繰り返しました。
途中雑菌が入らないようラップで覆っていましたが、やっぱり気になります。
計画不足でした(反省)

なので2度目(玄米麹味噌)の方は加圧時間を短くして、普通の寸胴鍋に移しておき、最後はなべでゆで上げる方法にしてみました。
これならいっぺんにつぶす作業ができるし、雑菌も入りにくいかと思います。
ただ一度に2kgの大豆(すでに水を吸って相当な量になっています)をつぶすのは一苦労です(汗)
やっぱりミートマッシャーが欲しい・・・

ちなみに手抜きして圧力鍋の蓋を洗わずに2回目を茹でたら圧調節のところが詰まっていたのか、安全装置が作動してなんとあっつい茹で汁が取手の付け根の空気口から噴射して大惨事になりました(・_・;)
みなさんくれぐれも圧力鍋の取り扱いには注意してくださいね!!
WMFの優秀な構造のおかげで爆発したりはしませんでしたが、久々にうろたえました。
コンロも壁も何もかも大豆の茹で汁でびしょびしょ。
いい大掃除になりました(笑)

道具の消毒

そうこうして大豆をゆでている間、別のお鍋で道具類をしっかり煮沸もしておきます。
マッシャーやゴムべら、落し蓋など。
使用するものはしっかり消毒しましょう。
その他の消毒用品やラップも用意しておきます。

消毒用具

さて茹であがった大豆と茹で汁を分けるのですが、この時茹で汁を1~2カップ取り分けておきます。
というのも、麹と混ぜた段階で耳たぶくらいの硬さにするのですが硬すぎるようであれば茹で汁を加えて調節します。
麹は60℃以上にしてしまうと麹菌(オリゼーさん)達が死んでしまいますので、ゆで汁を取り分けたらひと肌くらいに冷めるようにしておきます。
茹で汁はトロッとしていて冷めにくいので、少量のお味噌を作るときは冷める前に作業が進んでしまいますので注意が必要です。

大豆をしっかりつぶしましょう!

茹で大豆をつぶしましょう

ゆであがった大豆を熱いうちにつぶします。
この時大豆の硬さは親指と小指で簡単につぶせるくらいのやわらかさが目安です。
結構やわらかいです。
ですが冷めると固くなるので一気にせっせとつぶします。
大きな粒が無くなるくらいにしっかりと。
初めて作ったときはこの作業が不十分だったようで、仕上がったお味噌に大豆の粒粒が結構残ってました。
みそこしで濾しとるのも、お椀にざらっと残ってしまうのも何とももったいなかったので、すり鉢でなめらかにすって使っていました。
まあ、このすり鉢でするというのはお味噌が美味しくなるのでそれはそれでいいのですが、初めにしっかりやっておけばもっと楽に美味しくいただけるのでしっかりつぶします。

お塩となじんだ麹を加えます

塩きり麹を投入!

冷蔵庫を開けるたびに、「大豆はまだか~!」と主張していた塩きり麹さん達。
やっとパートナーと合流できます♪
しっかりつぶした大豆に塩きり麹を加えます。

大きなボールは作業が楽ちん!
8kgの味噌の仕込みでも余裕!
作業を見つめるパートナーは一言「大きすぎたね。」 ガーン!!
まあ失敗もあります、そんなの気にしない気にしない。

大豆と塩きり麹を良く混ぜます

よくよく丁寧に混ぜ合わせることが大事です。
下からぐいっと返したりして、まんべんなく混ぜ合わせます。

味噌玉にします

混ぜあがったらまずは硬さを確認します。
耳たぶくらいの硬さが目安ですが、硬いようであれば取り分けて冷ました茹で汁を加え調節します。

それが済んだら、よくよく混ぜたお味噌のもとを容器に詰めていきます。
まずは直径10cm位のボール状にします。

味噌玉作り

この時左右の手を使って、ハンバーグの空気を抜くときのようにピシっ、ピシっと左右の手の中で投げ合いしっかり空気を抜きます。
空気に触れたところはかびやすくなりますので、お味噌の中に空気が入らないようにしっかり空気を抜きましょう。

容器に詰めるときは力一杯!!

味噌玉完成

出来上がった味噌玉を容器に詰めていきます。
そもそも味噌玉にするのは、投げつけやすいから。
そう、ここでは力いっぱい容器に投げ入れます。
これも空気が入らないようにするためなので頑張りましょう。
でもね仇のように負の気持ちを込めないように(笑)

味噌玉1段目投げ入れ完了
美味しくなーれ!!と思いながらバシッ!と底の縁めがけて投げ入れます。
まあ失敗しても大丈夫。
投げ入れて、手で押さえての繰り返しでしっかり空気を抜きながら容器に詰めていきます。

表面を整えます 最後は手できれいに表面をならします。
縁の部分もしっかり押さえておきます。

表面をきれいにしましょう 後で消毒するときに立ち上がっていると消毒しにくいのとふき取ってしまってはもったいないので。

容器に詰め終わりました

表面に取り分けた塩をふる

麹と塩を合わせる前に取り分けておいた塩を表面にまんべんなく振り掛けます。
これはカビ防止のためですので、縁は特にしっかりかかるようにしておきましょう。

いざ熟成へ!!

塩を振ってラップをします

塩を振ったら、まずは容器の壁面に着いた味噌を消毒用酒を含ませたキッチンペーパーできれいにふき取ります。
カビが出ないようにしっかりやりましょう。
それが終わったら、今度はラップを切り味噌に触れる面を消毒します。
そうしてラップをお味噌にぴったり貼り付けます。
できれば縁もしっかり貼り付けましょう。
消毒用のキッチンぺーで壁面を拭きながらやるとぴちっと張れます。
ラップがはれたら落し蓋をします。

落し蓋をします
落し蓋は重しの荷重をお味噌にまんべんなくいきわたらせるためにしますので、平らなお皿とかなんでも良さそうです。
ちなみに初めての仕込みの時に落し蓋にカビが生えて痛い目を見ましたので、これらもしっかり煮沸、乾燥をしてさらに入れるときに消毒用酒を振り掛けています。
最後に重しを乗せて、容器のふたをして完成です!!

重しを乗せました
ちなみに重しは味噌の重量の10~20%くらいだそうです。
今回はお塩2kgを使用しました。
果たしてうまくいくのでしょうか??

熟成期間は??

完成した味噌!!

お味噌によって熟成期間は異なります。
塩の分量や、麹の量でも大きく違いますが、今回我が家で仕込んだお味噌は一般的に信州味噌と呼ばれる米麹のお味噌です。
寒仕込みなので梅雨明けごろ一度状態確認(たまりという水分の上がり具合)、天地返し(消毒したしゃもじなどで全体を混ぜる作業)をして、重しを軽くします。
そうして夏を超えて秋口には完成です。
お味噌は一般的に暑さを超えると美味しくなるといわれているようですね。
ですが山梨の夏は異常に暑いので、涼しい場所の確保に苦労します。
北側のどこかに味噌の寝床を確保せねばなりません。
仕込んですぐは人のいる暖かい場所にしばらく置いて、麹を活性化させます。
それが過ぎたら涼しいところにおいてじっくり寝かせます。
熟成期間中、何度も様子を見たくなるかもしれませんが、雑菌が入るので避けましょう。
ただ野田琺瑯のラウンドストッカーはうち蓋が透明なので琺瑯のふたを開けてカビの確認などができますので優れものです。

透明の中蓋
時々のぞいて、カビが出てたら即その部分は取り除きます。
まあ最近知り合った味噌仲間たちの話ではみなさん多少はカビが出ているようなので、カビが出たからって大したことはないです。
ただカビたらその部分をきれいに取り除くことは美味しいお味噌作りの大原則なので要注意です。
この心配と、開けてはいけないジレンマに襲われるのですが、梅雨明けに状態確認をするので大抵それまでは放置です。

ではではお味噌さん、次の再会までゆっくりお休みです。
美味しくなってくださいね~!

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