海の底から昇る泡のランプ

海の底から昇る泡

海の中の景色

 

私は鎌倉で育ち、高校も海のすぐそばでした。
波の音や陽の光の反射する水面は私にとって日常でした。
出かけた帰りに駅で電車を降りるとかおる潮風の匂いも大好きなもののひとつ。
潮風の匂いの変化が季節を教えてくれます。

高校生の時にアメリカへ留学して、北国のきれいな紅葉も知ったけれどやっぱり海は好き。

予備校生の時には予備校に疲れて小笠原諸島へバイトに行きました。
そこで知った海は私の知っている海とは別世界でしたが、とても美しく毎日毎日潜り続けました。
小さなサメや伊勢海老、ツバメウオや大きなブダイなんかもいて本当にきれいな海。
台風の時に堤防を越える大きな波もきれいなブルー。
かわいいイルカも沢山いて、私はさらに海が好きになりました。

その後も大学を休学して西表島へ住み、休日にはリーフエッジまで行き潜る日々。
海は沢山のことを教えてくれるし、あの静かな青い世界はなんだかとても落ち着きます。
ウミガメを見た日はなんだかそのまま一緒に行ってしまいたくなるくらい、彼らの泳ぎはすべらかで美しく引き込まれました。

海から離れた生活をし始めてかれこれ8年ほど。
今の生活にもとても満足していますが、先日訪れた八ヶ岳クラフト市で見つけたランプは私に素敵な空間をプレゼントしてくれました。
一目見た瞬間、「海の底からあがってくる泡みたい…」と思ったのです。
どうしても気になって、作家さんにお値段を聞くとそこまで高くなく、パートナーを振り切って買ってしまいました(笑)

海の泡のランプ
翌日寝室のベットの上のランプを交換し、夜になって点灯したら…
部屋が海の中のような光に包まれたのです。
ここまでは予測していなかったので、とびきりの贈り物をもらった気分。
なんとも優しい水に差しこむ光が底に移りこんだ時のような景色が部屋に広がり、最近はその光に包まれて読書をするのが私の中の癒しのひと時になっています。

ランプの影ランプの影 (2)
光の力というか優しさというか、人の記憶に深く刻まれた情景を映し出す作品の力というか、クラフトの意義をあらためて考えたくなる出会いでした。
疲れた一日も、この光に包まれているとリラックスできます。
ここは山梨ですが我が家の寝室は海の中。
何とも素敵な空間です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です